村上春樹とスガシカオ

村上春樹の小説と出会ったのは、大学時代。
とても思い入れのある作家です。
(氏の小説、エッセイ、短編、ほとんど読んでいます。)
特に初期の青春3部作、思い出すだけで胸がキュンとします。
ノルウェイの森」や他のいくつかの流行った小説を読んで、
氏をステレオタイプの恋愛小説家と評する人も多いし、
コバルトなんかの延長で、氏の小説を読む人も多いかと思いますが、
氏は、私が思う限り、そういう作家ではありません。
ちょっと、勘違いされやすい作家ではありますが・・・。
ま、解らない人にはそれでいいですけど。


スガシカオというアーティストに出会ったのは、
5年前。「甘い果実」という曲を聴いて、
何て・・・文学的な歌詞なんだろうと感動してから
熱病にかかったように彼のアルバムを聴きまくりました。
彼の音もとにかくいいのですが、私はやっぱり
「詩」にぐっときています。


私の大スキな彼らが、お互いに惹かれあっている事を知ったのが
昨年。
感無量でした。
それまで、私の中では、大好きな二人であったのにもかかわらず
二人が、結びつくことはなかったかのように記憶します。
・・・しかし、改めて考えてみると
彼らに惹かれる理由みたいなものが見えてきました。


彼らの文章の美しさはともかく、絶望の先に、光を見つけるという・・・
いや、見つけようとする彼らの、清らかな魂が好きなのです。


それは、映画「ベティブルー」の主人公の男が
恋人の死を悲しみながら、泣きつかれながらも
朝食を作り、むさぼる・・・という
私の大好きな映画のラストにも共通して言う事が出来ます。


「闇を見据えたうえの、力強い前向きな生命力」
は、私の人生のテーマでもあります。
ま、そんな感じです。
ちゃお。